この投稿は5年以上前のものです
Community Manager
•
3.1K メッセージ
1
806
2013年10月25日 01:00
ライトスロットル(書き込みスロットル)【Ranbo対話シリーズ】
ライトスロットル(書き込みスロットル)に関するランボー博士とニアライン君の対話です。
イベントは見つかりませんでした!
この投稿は5年以上前のものです
Community Manager
•
3.1K メッセージ
1
806
2013年10月25日 01:00
ライトスロットル(書き込みスロットル)に関するランボー博士とニアライン君の対話です。
Top
JPCommunityMgr
Community Manager
•
3.1K メッセージ
0
2013年10月25日 01:00
ランボー博士:「フォースフラッシュ知ってるか?」
ニアライン君:「知りません」
ランボー博士:「強制フラッシュは?」
ニアライン君:「カメラで常にフラッシュを利用する機能ですか?」
ランボー博士:「いや。FLAREの強制フラッシュだ」
ニアライン君:「FLAREのとつくということは、CLARiX、VNXにおける強制フラッシュということですね」
ランボー博士:「そうだ。FLAREのフォース(強制)フラッシュとはキャッシュの使用率がハイウォーターマークに達するとローウォーターマークに戻るまで必死にキャッシュの情報をディスクに書いていくという処理のことを言う」
ニアライン君:「言っている意味が全くわかりませんが」
ランボー博士:「いつも思うが君は素直でよろしい」
ニアライン君:「ありがとうございます。で?」
ランボー博士:「で?」
ニアライン君:「どういう意味なんですか、フォースフラッシュ」
ランボー博士:「さっき言った通りだ。あとはぐぐれ」
ニアライン君:「またですか。。。せめてハイウォーターマークとローウォーターマークくらい教えてください」
ランボー博士:「閾値だ」
ニアライン君:「しきいち?」
ランボー博士:「そう。ストレージプロセッサー(SP)がある程度高いキャッシュ使用率に達するということは、恐らく多くの書き込みが発生しており、そのまま放っておくとキャッシュが一杯になってしまいとんでもないことになってしまう可能性がある。そのためにハイウォーターマークと呼ばれる閾値を持ち、キャッシュの使用率がその閾値を超えたら、キャッシュがある程度の値を下回るまでキャッシュの(ダーティな)情報をディスクに必死に書き込むという動作をする。ちなみにここの「ある程度の値を下回る」に出てくる「ある程度の値」も閾値で、これがローウォーターマークだ。」
ニアライン君:「なんとなくわかったような気がしますが、「とんでもないこと」ってどんなことですか?」
ランボー博士:「ぐぐれ」
ニアライン君:「。。。」
ランボー博士:「このフォースフラッシュの仕組みの欠点は、一度ハイウォーターマークに達してしまうとストレージ全体、全てのLUNに対して影響が出てしまうことにある」
ニアライン君:「まぁキャッシュはすべてのLUNが共同で利用しているものだからしょうがないですね」
ランボー博士:「だが次世代VNXではこの問題を見事に解決している」
ニアライン君:「どうやってですか?」
ランボー博士:「ウォーターマークなんてものは使用せず、ライト(書き込み)スロットルという機能を使ってだ」
ニアライン君:「乱暴にでいいのでどういうものか教えてください」
ランボー博士:「まず、FLAREのようにキャッシュ単位で管理するなんてことはしない。次世代VNXではRAIDグループ単位で管理をする。そのために一つのRAIDグループに書込みが大量に発生したとしても、その他のRAIDグループ(LUN)やストレージ全体には影響を及ぼさない」
ニアライン君:「なんとなく良さそうですね」
ランボー博士:「そして、その書込みが大量に発生したRAIDグループに対しては制限をかける」
ニアライン君:「制限?一定期間書込みできなくするとかですか?」
ランボー博士:「そんなことをしたらストレージが利用出来なくなりユーザは困ってしまう。だから書き込みは出来るがものすごく適切な制限をかける」
ニアライン君:「ものすごく適切?いい響きですね」
ランボー博士:「なぜ書き込みがキャッシュにたまってしまうと思う?」
ニアライン君:「たくさん書き込みがくるからでしょ」
ランボー博士:「正解だがここでは適切な回答ではない。あとついでに言うと君の言葉づかいも適切ではない」
ニアライン君:「は?」
ランボー博士:「書込みがキャッシュにたまってしまうのは、キャッシュに入ってくる情報に対してキャッシュから出ていく情報が少ないからだ」
ニアライン君:「当然ですね」
ランボー博士:「要するにキャッシュから出ていくところがボトルネックになっているということも出来る」
ニアライン君:「そうですね」
ランボー博士:「だったら全体の処理スピードをそのボトルネックになっているスピードに合わせれば、ボトルネックは解消というわけだ。そしてそれを表したのが以下の図であり、この処理をライトスロットル、もしくは書き込みスロットルと呼ぶ」
ニアライン君:「なんかごちゃごちゃしてて分かりませんが」
ランボー博士:「通常の処理では②でもう片方のSPに書き込みデータをコピー(ミラーリング)した時点でホストに対してはディスクへの書き込み完了を意味するACKを返す。というのはわかるよな」
ニアライン君:「なんとなく」
ランボー博士:「しかしその動作のせいで、書き込みが終わったと思ったホストは新たな書き込みをしてくる。そして書込みがキャッシュにたまっていく」
ニアライン君:「ですね。キャッシュの処理に比べて③のディスクへの書き込みを行うフラッシュ処理は遅いのでしょうがないですね」
ランボー博士:「だったら③のフラッシュ処理が行われるまでACKをホストに返さなければいいじゃないと思わないか?」
ニアライン君:「思いますね」
ランボー博士:「それがライトスロットルの正体だ」
ニアライン君:「は?」
ランボー博士:「以上!」