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2024年12月6日 02:35

パートナー様寄稿)PowerStoreデータ削減率がOS 4.0で上がったってホント?

こんにちは。CTCテクノロジー ストレージ保守担当の谷川です。

ストレージに関するプリセールスエンジニアの支援とフィールドエンジニアのバックサポートをしております。

今回は他でも話題に上がっていますPowerStoreOS 4.0のデータ削減率向上について検証をしてみました。

 

今回Blockの検証を行いました。

■構成について

▼ストレージ

PowerStore500T

・1.4TBのボリュームを2つ作成

 ボリューム名:DBL_R650win1、DBL_R650win2

 

▼ホスト

PowerEdge R650

・Windows Server 2022 Standard 21H2

・NTFSマウント

 

■実施内容

PowerStore OS 3.5.0.0 と 4.0.0.1 でデータ格納

以下2種類のデータを使ってバージョンアップ前後で比較

  • 各種混合データ 1.4TB:ファイルサイズの比率 %
journal、txt、json、log、pyなどのテキスト系ファイル :約60%
gz、tar、tgzなどの圧縮ファイル:約15%
bin、pycなどのバイナリファイル:約9%
dbなどのデータベースファイル:約1%
その他 dump、fwなどのファイル:約15%

 

  • 圧縮済みデータ 502GB       ファイルサイズの比率 %

zip、tgzなどの圧縮ファイル   約99.9%

 

各種混合データをアップロード その後 圧縮済みデータをアップロード

・各種混合データ は DBL_R650win1 へアップロード

・圧縮済みデータ は DBL_R650win2 へアップロード

配置結果

▼各種混合データのみをアップロード

PowerStoreOS 3.5では5.5:1だったものが、

PowerStoreOS 4.0では7.2:1と、約30%もデータ削減率が向上しました。

各種混合データにはかなり有効なようです。

同じ条件でデータ削減率にバラつきが出ないかを確認するために、フォーマットして3回同じ操作を行いましたが、3回共に同様の結果となりました。

 

各種混合データ格納済みの状態で、続けて圧縮済みデータを追加でアップロードしてみました。

 

▼圧縮済みデータを追加アップロード

圧縮済みのデータには、データ削減が効かないので、

OS3.5では、502GBのデータを格納することで物理使用が260.6GB から 751.9GB (差分 491.3GB)にあがりました。OS4.0では、502GBのデータを格納することで物理使用が201.5GB から 691.6GB (差分 490.1GB) にあがりました。

差分を確認する限り、OS3.5と4.0で圧縮率にほとんど差がありませんでした。

全体の削減率はOSごとに上記の結果となっております。

 

ボリューム毎の削減率

OS4.0からはボリューム毎のデータ削減率が確認できるようになりました。

 

オンラインヘルプより説明を抜粋

Family Overall DRR

 →全体的なデータ削減率:論理使用容量と物理使用容量の比率。

Family Reducible DDR

 →削減可能なデータ削減率:削減可能なデータのみに基づくデータ削減率。

Family Unreducible Data

 →削減不可能なデータ削減率:ストレージ オブジェクト (またはアプライアンスまたはクラスター全体のオブジェクト) に書き込まれた、圧縮の重複排除には適用されないと見なされるデータ量 (GB)。

 

▼PowerStore Managerにログインし、Storage > Volumes を確認

上のようにOS3.5ではボリューム毎のデータ削減率自体の項目がありませんでした。

OS4.0では、赤枠のような項目が追加されており、DBL_R650win1(各種混合データ)が 7.2:1  DBL_R650win2(圧縮済みデータ) 1.0:1のデータ削減率であることが明確にわかるようになりました。

ボリューム毎のデータ削減率が表示できるようになったのは、運用面でとても有用だと思います。

 

まとめ

各種混合データを多く格納するような運用をしている場合は、バージョンアップによりデータ削減率が大幅に上がり、ボリューム毎のデータ削減率も簡単に可視化できるようになるのでバージョンアップを検討する価値があると言えます。

 

 

■補足情報

OS4.0からの新しい圧縮ロジックを有効にするためにデータを上書きする必要があるとの情報があります。

https://infohub.delltechnologies.com/en-us/p/dell-powerstore-slimming-down-for-summer/

 

For existing data on existing systems, the data needs to be overwritten for the new compression logic to take effect.

 

格納済みのデータについて、バージョンアップ前後で本当に変化が無いのか、データ削減率を確認してみました。

 

▼各種混合データのみを配置しOS3.5からOS4.0へバージョンアップする。その後配置済みのデータ削減率を確認

予想通りバージョンアップ前後でデータ削減率の変化はありませんでした。

ストレージの容量を減らすことを計画するためには、データを格納し直す操作を計画する必要があることが確認できました。

 

今回PowerStoreOS4.0のデータ削減機能向上について記載しましたがいかがでしたでしょうか。

 

最後までご覧頂きありがとうございました!

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