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2025年8月13日 07:31
PowerEdgeサーバー ラックレールのご紹介と比較
平素よりDell Technologies製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
今回は、PowerEdgeサーバーをラックへ安全かつ効率的に設置・運用するための「ラックレール」について、その種類と特徴をご紹介いたします。第17世代サーバーからはメインストリームサーバーにとって新しいタイプのレールも登場しておりますので、ぜひご一読ください。
※本資料に記載の情報は、2025年7月時点のものです。製品のアップデートにより仕様が変更される場合がございますので、最新の情報は公式ドキュメントをご確認いただくか、弊社担当営業までお問い合わせください。また以下の内容は一般的な内容になり、各製品に対する互換性はDell Technologies Enterprise Systems Rail Sizing and Rack Compatibility Matrixをご確認ください。
- 概要:レールタイプとケーブル管理
PowerEdgeサーバーには、お客様の運用に合わせて様々な種類のラックレールをご用意しております。
- ケーブル管理を効率化するオプション
各レールの特徴をご説明する前に、サーバーメンテナンス時の作業性を向上させる2つの重要なオプションについて、もう少し詳しくご説明します。
- ケーブル管理アーム(CMA) サーバーをラックから引き出す際に、背面のケーブル類をきれいに束ねてくれるアームです。CMAを利用することで、ケーブルを抜くことなくサーバー本体のメンテナンスが可能となり、作業時間の大幅な短縮と安全性の向上に繋がります。ほとんどのスライディングレールでオプションとして提供されています。
- ストレインリリーフバー(SRB) サーバー背面に設置するシンプルなバーで、ケーブルを結束バンドなどで固定するために使用します。これにより、ケーブルの重みによるコネクタへの負荷を軽減し、不意なケーブル抜けを防ぎます。CMAよりも奥行きが短いため、奥行きの浅いラックにも対応可能です。
ポイント サーバーを引き出してメンテナンスを行う「スライディングレール」をご利用の場合は、ケーブル管理アーム(CMA)の併用を推奨いたします。
CMAとSRBの互換性は各製品によって異なる場合がございますので詳細はDell Technologies Enterprise Systems Rail Sizing and Rack Compatibility Matrixをご確認いただきますようお願い申し上げます。
- ラックレールの種類と特徴
A. Drop-in/Stab-in Rails
設置方法(Drop-in/Stab-in)を選択できる、最も機能豊富なスライディングレールです。
- 引き出し機能: サーバーをラックから完全に引き出してサービス可能です。
- 設置方法: ラックポストの穴の形状(四角穴/丸穴)に応じて、工具不要のDrop-in方式と、先にインナーレールをサーバーに取り付けるStab-in方式を選択できます。スタンドオフはサーバー側面の突起、J-slotsはラックレールの取り付け用ホール形状の一種で、「J」の字型をしたスロットとなります。
- Drop-in方式
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- Stab-in方式
- 互換性: CMA、SRB共に対応しています。
B. Sliding Rails
主にDrop-in方式を採用した、標準的なスライディングレールです。
- 引き出し機能: サーバーをラックから完全に引き出してサービス可能です。
- 設置方法: 主に工具不要のDrop-in方式を採用しています。
- 互換性: CMA、SRB共に対応しています。
C. Stab-in Sliding Rails
Stab-in方式での設置に特化したスライディングレールです。
- 引き出し機能: 通常はサーバーを完全に引き出し可能です。(※R760xd2モデルのみ、部分的な引き出しに制限されます)
- 設置方法: Stab-in方式のみとなります。インナーレールを先にサーバー側に取り付け、ラックのアウターメンバーに挿入します。
- 互換性: CMA、SRB共に対応しています。
D. Static Rails
サーバーをラックに固定設置するための、引き出し機能を持たないレールです。
- 引き出し機能: サポートしません。 メンテナンス時はサーバーをラックから降ろす必要があります。
- 設置方法: インナーレールを取り付けるStab-in方式と、L字ブラケットで固定するL-bracket方式があります。
- 特殊機能: Stab-inタイプは、柱が2本しかない2ポストラックへの搭載をサポートしているのが大きな特徴です。
- 互換性: CMA、SRBには対応していません。
- 注意事項:以下のようなラックの場合ラックレールとポストが干渉し搭載出来なかった事例がございますので他社製のラックに搭載の際は必ずご確認ください。
搭載可能なラックポストの形状の一例は以下となります。
E.【NEW】Blind Mate Power Rail
第17世代サーバーの「前面I/O(コールドアイル)」構成に対応した、最新のレールです。
- 概要: Static Railの一種で、電源パススルー機能を追加したものです。
- 特殊機能:
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- 電源パススルー: サーバーをラックに搭載するだけで自動的に電源が接続され、作業者がラックの背面(ホットアイル)にアクセスする必要がなくなります。
- コールドアイルサービス: 電源やI/Oが前面にあるため、ラックの前面から全ての作業が完結します。
- 引き出し機能: サポートしません。
- 互換性: CMA、SRBには対応していません。
- レールタイプ比較まとめ
最後に、各レールの特徴を一覧表にまとめました。
お客様の運用環境やメンテナンスの頻度に合わせて、最適なラックレールをご選択ください。
本資料に記載の情報は2025年7月時点のものです。サーバーやオプション製品の正確な互換性、および最新の情報につきましては、以下の公式ドキュメントをご確認いただくか、弊社担当営業までお気軽にお問い合わせください。
▶ Dell Technologies Rail Sizing and Rack Compatibility Matrix