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2025年2月6日 22:48
未経験者歓迎! Dellサーバ/ストレージ接続スイッチ見積もりシリーズ ~ ⑤PowerSwitchで使われる冗長構成FAQ ~
未経験者歓迎! Dellサーバ/ストレージ接続スイッチ見積もりシリーズ
~ ⑤PowerSwitchで使われる冗長構成FAQ ~
● ネットワークスイッチにおける冗長構成
最初にPowerSwitchの冗長構成の組み方を紹介していきます。
VLT (Virtual Link Trunking):Active/Activeで接続し、 帯域の倍増と冗長性 の向上を実現
▶ 物理的に2台のスイッチを論理的に1台のスイッチとして稼働させるマルチシャーシLAGの技術
▶ 外部との接続は業界標準の IEEE802.3ad または Static LAGを利用するため、他社機器との相互接続可能
▶ スタッキングとは違いコントロールプレーンが独立して稼動しているため、サービス停止させずに1台ずつファームウェアのアップデートが可能。(ISSU :オンラインアップグレード)

<Layer2マルチパストポロジー>
① 物理構成(実際の接続) | ② 論理構成(実際の動き) |
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※数百 msec の瞬断 のみ。
● VLTがサーバ/ストレージ接続で推奨される理由
▶ アップデート等のメンテナンス時に通信影響なし (1台ずつ実施できます)
▶ 両系Active/Activeで稼働 (コントロールプレーンが独立しています)
▶ スタッキングの場合はメンテナンス時に通信影響が発生します
▶ スタッキングの場合はすべての筐体でバージョンを合わせる必要があり、ミスやバグがあれば通信影響発生し、システム停止のリスクが高いです。
▶ スタッキングの場合はスタッキングケーブルの半刺しやスタッキングポート障害時にリブートを繰り返してフラッピング(バタつき)を起こしてしまうといったケースもあります。

● よくある質問
比較表
比較観点 | VLT | スタッキング |
トポロジー | FAT Tree | リング or デイジーチェーン |
コントロールプレーン | 別々 ※Mac/ARP tableのみ同期 |
単一 routing tableなどあらゆる情報を同期 |
Configの管理 | 別々 | 単一 |
実装製品 | データセンター系製品 | キャンパス系製品 |
それぞれのメリット・デメリット
比較観点 | VLT | スタッキング | 備考 |
メリット | ・ISSU(In Service Software Upgrade)が可能 ・Software障害に対する両系断のリスクが相対的に低い |
2台以上のスイッチの設定を1台のように実施可能 (port拡張技術の側面) |
Hardware障害観点では同程度 (スイッチ単体の品質については不問とした前提) |
デメリット | ・Config管理は別々 ・2台のみ接続 |
・ISSU不可 ・Software障害に対する両系断のリスクが相対的に高い、スタッキングの台数を増やすほど影響範囲が拡大 |

※接続ケーブル種類(例)
DAC-QSFP-40G-5M | DAC-QSFP28-100G-5M |
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● 参考情報
Stacking:シングルコントロールプレーンでポートの拡張を実現
▶ 管理ポイントが1台になりマルチシャーシでLAGが組めます。
▶ 設定はマスターのみに入れれば、他は同期されるため、設定が簡単です。(マスター・メンバーで構成)
▶ ハードウェア不良が起きてもスタンバイスイッチが転送してくれます。
▶ 用意にポート拡張が可能(スイッチの増設が簡単)
考慮/留意点:
※ファームウェアメンテナンスでダウンタイムが発生します(ISSU機能がない)
※すべてのファームウェアバージョンを合わせる必要があります。
※管理するスイッチが1台のため、冗長機能としてスタッキングを採用するのは推奨しません。
※バグや設定ミスがあった場合、すべてのスイッチへ影響します。(スタッキングケーブルの半刺しやスタッキングモジュール障害時も注意)